「給与デジタル払い」対応の給与口座振り分けシステム「エニペイ」を提供する、株式会社Payment Technology(東京都⽂京区、代表取締役 上野 亨 以下、「当社」)は、2023年11月より、日本大学経済学部 安藤至大ゼミと産学共同で、ゲーム理論をベースとした「給与デジタル払い」の社会実装に向けた研究を行っておりましたが、このたび、2024年1月15日(月)に、学生による成果発表会を開催いたしました。 ■背景 2023年4月1日から賃金のデジタル払いを可能とする労働基準法施行規則改正に伴い、使用者が労働者に賃金を支払う方法について、今までの「現金」「銀行口座振込」「証券総合口座への送金」に加え、「資金移動業者口座(いわゆる〇〇Pay等のアカウント)への振込」が新たに加わりました。 当社は、この改正に伴い、給与口座振り分けサービス「エ二ペイ」に給与デジタル払い対応機能を追加し、従業員が様々な手段で給与を受け取れる体制を整えてまいりました。 厚生労働省による資金移動業者の指定は現時点では行われておりませんが、間もなく資金移動業者が指定され、給与デジタル払いが企業で開始される見込みです。 給与デジタル払いがよりスムーズに企業に受け入れられ、従業員に対しても便益をもたらす制度として社会実装していくことを目的として、「賃金のデジタル払いを普及させるために」というテーマで、2023年11月より労働経済学の専門ゼミである日本大学 安藤ゼミとの共同研究を開始いたしました。 ■研究発表 このテーマについて、安藤ゼミの3年生を中心に受託研究班3班がそれぞれの角度から研究を行い、研究発表会では各班から賃金のデジタル払い普及のための施策が以下のとおり発表されました。 ・受託研究一班:給与振分・年収管理のためのアプリの開発によって若者を中心とした働く世代に普及させる施策 ・受託研究二班:家賃・公共料金の電子マネー払いによって銀行口座を介さずに給与受取から支払までを完結させる施策 ・受託研究第三班:資金移動業者の第二・第三グループと連携し、賃金のデジタルマネーでの受取にポイントを付与することで労働者に動機付けをする施策 各班の発表は、給与デジタル払いの前線にいる当社から見てもどれも興味深いものであり、今後のサービス展開を考える上で非常に参考になる、実りある取り組みとなりました。 今後も当社は、「Paymentと情報テクノロジーの力で人々を幸せに」という理念のもと、広く学術機関・企業からのナレッジを集め、サービスの開発、拡充を目指してまいります。 ■日本大学経済学部 教授 安藤至大氏について 1976年東京生まれ。1998年法政大学経済学部卒業。2004年東京大学博士(経済学)。政策研究大学院大学助教授、日本大学大学院総合科学研究科准教授などを経て、2018年より現職。 専門は、契約理論、労働経済学、法と経済学。社会的活動としては、厚生労働省の労働政策審議会労働条件分科会で公益代表委員、また経済産業省の調達価格等算定委員会の委員などを務める。 著書に『これだけは知っておきたい 働き方の教科書』(ちくま新書、2015年)、『ミクロ経済学の第一歩 新版』(有斐閣、2021年)などがある。 ■日本大学経済学部 安藤ゼミについて 日本大学経済学部安藤ゼミは、安藤至大教授の下、ゲーム理論を分析ツールとして現実の企業や組織を題材とした研究を行う、実践的な経済学ゼミナールです。 特に商品の価格設定や販売方法、支払の仕組みがビジネスの結果や環境にどのような影響を与えるかの研究等に多くの成果があります。 安藤ゼミナールでは、企業と経営戦略について経済学の視点から研究しています。まずゲーム理論の基礎と応用について理解を深めた上で、経営戦略の立案や制度のデザイン方法について研究します。例えば、映画館の座席別料金設計、コンサートチケットの転売対策、テーマパーク料金へのダイナミックプライシング導入など、具体的な課題に向けた調査研究をグループで実施しています。また、企業からの依頼を受けて行う受託研究にも積極的に取り組んでいます。 公式サイト:https://www.eco.nihon-u.ac.jp/about/seminar/andomunetomo/ […]