いよいよ目前に迫ってきたインボイス制度の導入に向けて、中小事業者の納税事務負担を軽減するために設けられた「簡易課税制度」も注目を集めています。
今回は簡易課税制度とは?メリット・デメリットは?インボイス制度との関連性は?という視点で情報をお伝えしていきます。
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■簡易課税制度とは
国税庁のHPによると、
簡易課税制度は、中小事業者の納税事務負担に配慮する観点から、事業者の選択により、売上げに係る消費税額を基礎として仕入れに係る消費税額を算出することができる制度です。 |
出典※1:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6505.htm
とあります。
要約すると、
・基準期間(個人事業者は前々年、法人は前々事業年度)における課税売上高が5,000万円以下の事業者が対象
・管轄の税務署へ届出書を提出している必要がある、
・課税取引で、受け取り消費税額から支払い消費税額を差し引き計算を行い、受け取り消費税額×業種ごとの一定の割合(みなし仕入率)で、納付する消費税額とみなすことが認められる
という制度になります。
メリットとしては、
・簡易課税であればそもそも仕入にかかる消費税を管理する必要がなく、事務負担が大幅に軽減される
・収入にかかる消費税×みなし仕入率で控除額を算出するため、節税になるケースがある
などが挙げられます。
デメリットとしては、
・事業数が多い場合、事業ごとに控除額を計算しなければ不利益となるケースがある
・事業ごとの区分管理が事務的負担となる可能性がある
ということが考えられます。
簡易課税制度をご利用の際は、メリット・デメリットをしっかり把握された上で、ご利用されると良いでしょう。
■インボイス制度による簡易課税制事業者への影響
簡易課税制度を利用する事業者においても、適格請求書の発行が必要になります。
そのため「適格請求書発行事業者になる必要があること」、「適格請求書に対応した書類を発行する必要があること」に注意しましょう。
■まとめ
2023年10月から開始したインボイス制度によって、様々な業務負担の増加が懸念されますが、簡易課税制度を活用することで負担を軽減することが可能です。
ご自身の状況に合わせて、上手に制度を利用しましょう。
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執筆者 K.R