2023/12/13
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日本の会社の倒産割合はどのくらい?企業の生存率を高めるポイントについてもご紹介します!

 

会社の生存率に関するデータに関して、5年後、10年後と月日が経つにつれ、8割から9割の企業が倒産に追い込まれるというデータを目にした方もいるかもしれませんが、一体どの情報が本当なのでしょうか。
この記事では、日本企業のおおよその生存率と、倒産につながる主な理由として代表的なものをあげるとともに、生存率を高めるためには何ができるかについてご紹介していきます。

日本企業の生存率とは?


日本の中小企業の生存率に関して、さまざまな情報が流れておりますが、実際には他国と比べどのような立ち位置となっているのでしょうか。

 

主要国における起業後の企業生存率の推移

  0年 (創業) 1年 2年 3年 4年 5年 (創業後経過年数)
日本 100.0 95.3 91.5 88.1 84.8 81.7
米国 100.0 78.0 67.1 59.5 53.8 48.9
ドイツ 100.0 76.9 62.2 52.3 45.4 40.2
フランス 100.0 83.6 65.9 56.2 48.8 44.5
英国 100.0 91.8 75.1 59.6 49.8 42.3
(単位:%)

 

上記の資料は帝国データバンクの企業データを基に作成されているため、すべての企業を網羅していない可能性もありますが、日本は諸外国に比べて圧倒的に企業生存率の高い結果となっています。

資料:「中小企業白書

 

廃業につながる4つの主な原因


日本の中小企業が諸外国に比べて生存率が高いとはいえ、倒産に追い込まれる企業は確実に存在しております。
倒産に至るまでには何が原因となっているのでしょうか。
倒産につながる主な4つの原因をご紹介します。

 

販売低迷


販売が低迷すると、企業の売上が減少し、これが直接的に利益の低下につながります。
販売不振は多くの要因によって引き起こされる可能性があります。
例えば、市場の需要の変化、競合他社の台頭、製品やサービスの質の低下、マーケティング戦略の失敗、消費者の嗜好の変化などがあげられます。
販売不振に直面すると、企業は運転資金の確保に困難を抱えるようになります。
これにより、原材料の購入、従業員の給与支払い、その他の運営費用の支払いが困難になり、企業の財務状況は一層悪化します。
長期間にわたる販売不振は、企業の存続に深刻な影響を与え、結果として廃業や倒産に至ることになります。
販売不振に対処するためには、市場分析を行い、製品やサービスを市場のニーズに合わせて調整する、マーケティング戦略を見直す、新しい顧客層を開拓するなどの措置が必要となります。

 

積み重なった過去の失敗


過去の大規模な投資ミス、過剰な借入、不適切な経営戦略の採用、市場の変化への対応が遅れたことによる影響が後々になってやってくることを意味しており、これらの既往の問題は企業の財務状態に長期的な負担をもたらし、資金繰りやキャッシュフローに悪影響を及ぼすことから倒産につながってきます。
過去の不適切な決定によって発生した負債は、継続的な利子支払いを必要とし、利益を圧迫します。
また、市場のニーズに合わない製品ラインやビジネスモデルに固執した結果、企業は収益性の低下に直面する可能性があります。
過去の問題が積み重なると、やがて現在の運営に支障をきたし、新しい投資の機会の喪失や競争力の低下につながる恐れがあるため注意が必要です。

 

経営体制


経営体制の問題は多岐にわたり、これが企業の効率性や市場への対応能力を損なうことがあります。
具体的には、経営陣のスキル不足や市場理解の不足、内部コミュニケーションの障害、そして効果的な管理システムの欠如などが挙げられます。
これらは組織内での情報共有の欠如、不適切な戦略の採用、業務運営の効率低下などを引き起こし、企業の財務状況に悪影響を及ぼす原因となります。
長期にわたる経営体制の問題は、企業の競争力を低下させ、最終的には倒産に至るリスクを高めることになります。

 

連鎖倒産


連鎖倒産はビジネスの相互依存性の高い産業やサプライチェーン内で発生する可能性が高く、例えば、主要なサプライヤーが倒産すると、そのサプライヤーに依存していた企業は原材料や部品の供給不足に直面し、自社の生産活動に支障をきたすことがあります。
また、主要な顧客が倒産すると、その顧客からの収入が失われ、売掛金の回収が困難になることがあります。
このような連鎖的な影響は、特に小規模企業や特定の企業に大きく依存している企業にとって深刻であり、市場全体の不安定性を高め、関連企業間での信頼関係を損なうことで経済全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
このリスクを回避するためにも、企業はビジネスリスクを分散し、複数のサプライヤーや顧客との関係を構築することが重要です。
また、定期的なリスク評価と、緊急時のビジネス継続計画の策定も効果的です。

 

企業の生存率を高めるポイント


企業が生存率を高めるうえで何に着目していくことで倒産を防ぎ健全な経営状態を維持することができるのでしょうか。

 

コストカット


コストカットとは不要な人件費の削減、エネルギーや資材のコスト効率の改善、不必要なプロジェクトや支出の廃止、業務プロセスの効率化、アウトソーシングの活用などを意味しております。
これらの措置は、企業が必要な資金を確保し、経済的な困難な状況に対処するために不可欠となっており、また、利益率の向上にもつながり、企業の競争力を高める効果があります。
しかし、従業員の解雇や給与削減はモチベーションにも悪影響を及ぼす可能性があるため、コスト削減は慎重に行う必要があり、バランスをとることが重要です。

 

資金化までを迅速に


売上高が安定していても、商品やサービスの売上から実際の現金化まで時間がかかりすぎると、わずかなタイミングのズレで大きな資金繰りの問題を引き起こすことがあり、その結果、表面上は利益が出ているにもかかわらず倒産する「黒字倒産」のリスクが生じます。
一方で売掛金を早期に回収することは、資金の流動性を向上させ、資金繰りを改善する効果的な方法となります。

 

不測の事態に備える


企業の生存率を高めるうえで安定した経営を心がけていたとしても、不測の事態により窮地に立たされることもあります。
そこで中小企業でも資金調達のできるマル経融資などのような選択肢を用意しておくことも重要です。
また短期的にキャッシュフローを改善したい際はPayment Technologyオクラスなどを利用することによりキャッシュアウトのタイミングを変えることも効果的です。

 

急な資金繰りにも使えるオクラスとは?


オクラスとは、受け取った請求書に対してクレジットカードによる決済を行うことにより、出金のタイミングを遅らせることのできるシステムとなっております。
ポイントとしては振込先の企業への入金のタイミングは変えることなく行うことができるため、取引先から不信感などを持たれる心配もありません。
またオクラスの利用にあたり、審査から利用までスムーズに行うことができるため、急な資金繰りを考えなければならないときも迅速に対応できます。

 

まとめ


企業が倒産する主な原因を把握することで、取引先などで倒産原因に当てはまるような状態にある企業について、リスクを見直すことができます。
また、企業の生存率を上げるうえでのポイントを抑えることで、健全で安定的な経営状態を維持することができます。

執筆者 B.M

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