2026/09/03
企業と人をつなぐ

タレントプールを、持ちましょう

タレントプールを、持ちましょう

「タレントプール」という言葉を、ちゃんと説明したい

私たちは、自分たちのやっていることを、これから「タレントプールを提供しています」と言っていきたいと思っている。タレントバンクというサービスは、要するにタレントプールなのだ。ただ、この言葉がまだ世の中にあまり浸透していなくて、説明する機会も少ない。だから一度、ちゃんと「タレントプールとは何か」を話しておきたい。

タレントプールとは、何か

タレントプールとは、企業が持つ「人のデータベース」だ。ただの名簿ではない。「将来、あなたの会社で働いてもいいですよ」と、ワーカーのほうから意思表示してくれた人たちの集まり。言い換えれば、企業の側から見て「この人に、働いてもらいたいときに声をかけていい」という許諾を得た人たちの集まりだ。

大事なのは、その「いいですよ」の中身だ。これは、自分の個人情報や、経歴や、スキルといった、自分のタレント(能力)を、その会社に開示してもいい、という許諾でもある。つまり、あくまでワーカーの側の同意が前提になっている。この「働いてもいいよ」という人たちを貯めておく仕組みを、私たちはタレントプールと呼んでいる。

「プール(貯めておく)」という言葉自体は、聞けばすぐに分かってもらえると思う。私たちは、この仕組みをツールとして提供して、この文化を広めていきたい。企業がプールを持ち、ワーカーはそのプールに入っている。そういう状態だ。

企業は「持ちましょう」、ワーカーは「登録しておきましょう」

ワーカーからすれば、ひとつの企業だけでなく、いろんなプールに登録しておく、という形が自然にできていくはずだ。企業の側は「うちだけに登録してほしい」と思うかもしれない。でも、ワーカーの視点で考えれば、それはあり得ない。選択肢は、多いほうがいいに決まっている。

だから、私たちの呼びかけは、とてもシンプルだ。企業のみなさんには「プールを持ちましょう」。ワーカーのみなさんには「プールに登録しておきましょう」。目的は、本当にそれだけだ。

これまでの「正社員プール」は、なぜ動かなかったか

企業がプールを持つ理由は、これまでもいろいろな文脈で語られてきた。ただ、これまでのプールは、たいてい「正社員を採用するため」に作るものだった。そして、正社員のプールには、よく考えると「稼働しない」という弱点がある。

日本の平均勤続年数は、いま12.6年ほどだと言われている(国税庁の2025年の調査)。若い世代に絞ってももっと短くはなるが、それでも、多くの人にとって、転職は10年に一度あるかないか、という世界だ。ということは、プールに入れておいても、その人が実際に動く機会は、めったに来ない。

企業の側からしても、ほとんど稼働しないプールを、ずっと抱え続けるのは、なかなかワークしない。大量の人が登録されて、はじめて機能するものなのに、その大量を集めること自体が、そもそもすごく難しい。囲い込もうとして自社だけで100人を集めても、その中で実際に動く人は、ごくわずか。しかも、その1人が本当に自社に合う人かどうかも、分からない。これが、これまでの正社員のタレントプールの、難しいところだった。

「スキマバイト」が、プールを動かした

ところが、ここに「スキマバイト」という文化が生まれて、状況が変わった。

スキマバイトで働く人たちは、何年に一度、ではない。1週間に一度、1ヶ月に一度、という高い頻度で動く。日々アクティブに働く人たちがいる。そういう文化ができてきたのが、いまのタイミングだ。この領域なら、タレントプールを、ちゃんと機能させられるんじゃないか。私たちは、そう考えて動いている。

企業がプールを持ち、そこに大量の人が入っている。すると、常に案件を見て動いてくれる、アクティブな層が、そこにいることになる。企業が一社で囲い込もうとすると、ワーカーには受け入れられない。でも、プラットフォームのような形で、たくさんの企業とワーカーがつながっていけば、スキマバイトという領域で、このプールは確実にワークする。

そのプールは、「正社員のプール」にもなる

そして、ここからが本質的なポイントだ。このプールは、頻繁に動くアクティブな層でできている。だから、実は「スキマバイト専用」にしておく必要が、まったくない。

ワーカーにも、何年かに一度は、「正社員として動くタイミング」がやってくる。プールを通じて企業とずっとつながり続けていれば、そのタイミングで、正社員としての雇用につながることもある。しかも、いまは兼務や副業が当たり前の時代だ。タイミーの調査でも、スポットワーカーのほとんど——99.4%が、本職と兼務しているという。本業(それが正社員とは限らないけれど)を持ちながら、空いた時間でスキマの仕事もする。そういう人がこれだけ多いのなら、このプールは、いつか誰かが正社員として動くときの受け皿としても、十分に成立する。

動くプールの中に、正社員の出会いも含まれている。スキマバイトで日々つながっているからこそ、いざというときの、正社員の縁もそこにある。これは、動かない正社員プールには、できなかったことだ。

プールを持つと、「仲介者」がいらなくなる

ここまでは、プールが動く、という話をしてきた。でも、企業が自分のプールを持つことには、もっと本質的な意味がある。

それは、間に仲介者がいない、ということだ。企業とワーカーが、直接つながっている。

考えてみれば、これまで正社員を雇うのは、10年に一度のような、長いスパンの話だった。だから、その都度、仲介者に任せていた。自分たちで関係を持ち続ける理由が、なかったのだ。でも、プールを持てば、話が変わる。仲介者を介さなくても、企業が自分たちで、ワーカーとの関係を持ち、管理できるようになる。

これが意味するのは、「仲介者が、いなくなる世界」だ。言葉にすると単純だけれど、想像してみてほしい。ものすごく大きな変化が、そこで起きるはずだ。

だから、プールを持ちましょう

私たちは、この新しい形のタレントプールを、提供していきたい。動かないプールではなく、日々アクティブに動き、そのままいつかの正社員の縁にもつながっていく、そういうプール。

だからこそ、企業のみなさんには、もう一度言いたい。「プールを持ちましょう」。そして、そのためのプラットフォームは、私たちが作っていく。私たちは、そういう姿勢でいます。

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