資金繰りが厳しい時、企業経営者や財務担当者は頭を悩ませます。
そんな時、何から手をつけるべきか、どのように対応すればよいのか。
この記事では、資金繰りの厳しさに直面した際の具体的なアクションプランを詳しく解説します。
銀行融資から助成金・補助金の活用、資産の売却や投資家からの資金調達方法まで、幅広く取り上げています。
また、資金繰りの問題は単に資金不足だけの問題ではありません。
この記事を通して、資金繰りの問題を乗り越え、会社の経営を安定させるためのヒントを得てみましょう。
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目次
会社の資金繰りが厳しくなる理由とは
経営者として、会社の資金繰り問題は深刻な頭痛の種となります。
資金繰りが逼迫すると、経営の安定性が揺らぎ、企業の存続自体が危ぶまれることもあります。
しかし、資金繰りが厳しくなる背後には様々な理由が隠れています。それでは、具体的な理由について考察していきましょう。
ケース1.収益よりも損失が大きい
企業が経営を続ける上で、収益が損失を上回ることは当然のことながら重要です。
しかし、外部環境の変動や経営判断の誤りなど、さまざまな要因により、期待される収益が上がらず、損失が増大する場合があります。
特に、新しい事業展開や投資がうまくいかなかった際には、大きな損失を出すリスクがあります。
継続的な赤字は、資金繰りを圧迫し、その結果として資金繰りが悪化してしまい、状況が厳しくなることが考えられます。
ケース2.資金繰りの管理体制が未整備
経営者や経理部門が資金繰りの重要性を認識していない、または適切な管理体制が確立されていない場合、突如として資金不足に陥るリスクが高まります。
期限の異なる複数の取引先との契約、未払い金や返品、さらにはセールスサイクルの長さなど、様々な要因が資金繰りのバランスを崩す可能性があります。
良い側面だけに限らず、これらの要因をしっかりと管理・監視しないと、資金繰りが予期せず厳しくなる可能性が高まります。
ケース3.急激な売上げの増加と落ち込み
一見、売上の急増は好調な経営を示す兆候に思えますが、それに伴う生産や在庫の増加、人件費の増大など、経費が急激に増加する場合があります。
特に、その後の売上が予想よりも落ち込むと、売上に見合わない経費が残ってしまい、資金繰りに影響を及ぼすことが考えられます。
ケース4.損益計算書を参考に
損益計算書は、企業の収益と費用を明確にし、利益や損失を確認するための財務諸表の一つです。
企業が資金繰りを圧迫している原因を探る際には、この損益計算書を詳細に分析することが必要です。
具体的には、売上原価や経常費用、営業外収支などの項目をチェックし、どの部分が企業の資金繰りを厳しくしているのかを特定することが求められます。
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会社の資金繰りが厳しい時にやること
経営において資金繰りの問題は避けては通れないものです。
予期せぬ状況から資金繰りが苦しいという状況は起きてしまうこともあるでしょう。
しかし、苦しいといった資金繰りの状況を効果的に対処するためには、何をどの順番で行うべきかを知ることが非常に重要です。
以下に、資金繰りが厳しくなった際の対応策をいくつか解説いたします。
資金繰りが厳しくなった原因を調査
まずは、なぜ資金繰りが厳しくなったのかその原因を突き止めることが重要です。
未収金が増えているのか、新しい事業や設備投資のための出費が多いのか、あるいは売上が急に落ち込んだのかなど、その会社の経営状況によっても異なってきます。
原因を明確にすることで、具体的な解決策を導き出すことができます。
資金調達可能な方法がないかの検討
次に、即座に資金を調達できる方法がないかを検討します。
銀行からの融資や公的融資、ファクタリングなど、多くの資金調達方法が存在します。
それぞれの方法には、メリットやデメリット、条件などが異なるため、企業の状況やニーズに合わせて適切な方法を選ぶことが求められます。
法的整理を視野に
資金繰りが苦しいという状況が長期化し、自力での解決が難しい場合、法的整理を視野に入れることも一つの選択肢となります。
会社更生法や民事再生法など、企業が経営再建を目指して利用できる制度はいくつか存在します。
これらを活用することで、負債の整理や経営の再スタートが可能となる場合があります。
新しい方法での集客方法を導入
最後に、資金繰りを改善するための長期的な策として、新しい集客方法を導入することを検討します。
例えば、デジタルマーケティングの活用や新しい営業戦略の導入、新商品や新サービスの開発など、収益を増加させるための取り組みを行うことで、資金繰りの安定化につながることが期待できます。
マイナスな考えになりすぎずに、会社ごとの状況に応じて打開案を考えていくことが重要です。
経営計画の見直しを行う
会社の資金繰りが厳しくなった時、それは単なる一時的な現金の不足だけでなく、経営全体の問題を示唆している可能性があります。
資金繰りの悪化の背景には、時代の変化、競合との競争、新たな市場ニーズの出現など、様々な要因が絡んできます。
このような状況下で、経営計画の見直しは非常に重要な取り組みとなります。
1.目標の再設定
現状のビジネス環境や市場の変化を鑑みて、会社の中長期的なビジョンや目標を再設定することが必要です。
過去の成功体験に固執するのではなく、現在と未来に目を向け、どのようなビジネスモデルや戦略が求められるのかを考え直すことが大切です。
2.財務状況の分析
会計データを基に、収益性、資金繰り、負債の状況などを詳細に分析します。
これにより、どの部分が最も資金繰りを悪化させているのか、どの部分にリソースを集中すべきなのかが明確になります。
3.経費削減と効率化
不要な経費のカットや業務プロセスの効率化を図ります。
特に固定費の見直しや、非効率的な業務プロセスの改善は、短期的な資金繰りの改善だけでなく、中長期的な収益向上にも繋がります。
4.新しい収益源の模索
現在のビジネスモデルや製品、サービスだけに依存するのではなく、新しい収益源を模索します。
新市場への参入や新製品の開発、他業種との提携など、様々な方法で収益の多角化を図ることが考えられます。
5.ステークホルダーとのコミュニケーション
従業員、取引先、株主、金融機関など、関わるすべてのステークホルダーに対して、経営の状況や取り組みを透明に伝えることで、理解や協力を得ることが重要です。
経営計画の見直しは、単なる資金繰りの問題を解決する手段ではなく、会社全体の再生や成長のための大切なステップです。
逆境をチャンスと捉え、経営の質を向上させるための取り組みとして、真摯に経営計画の見直しを進めることが求められていきます。
会社で資金繰りが厳しい際に気を付けるべきこと
会社を経営する上で、資金繰りはその生命線と言っても過言ではありません。
資金繰りが滞ることで、継続的な経営が困難になるだけでなく、信用低下や業績の悪化といった深刻な結果を招くこともあります。
資金繰りが厳しい際には、冷静に状況を判断し、適切な対応を取ることが必要です。
それでは、資金繰りが厳しい時に特に気をつけるべき3つのポイントを詳しく解説いたします。
支払いの優先順位をつける
まずはじめに検討すべき気を付けることというのは、支払いの優先順位をつけることです。
1.緊急性の判断
支払いを要求される債務の中で、最も緊急性の高いものから順番に支払っていくことが基本となります。
例えば、給与や税金、公共料金など、遅れると法的な問題や業務停止のリスクが伴うものを優先的に対応します。
2.交渉の余地
支払いの延期や条件変更の交渉が可能な債務者との関係性を考慮します。
長期的な取引関係を築いている取引先や信用情報に影響しづらい債務については、延期の交渉などが考えられます。
3.影響の大きさ
支払いを遅らせることで生じるペナルティや追加コストを考慮し、それらの影響が最小限になるような支払いの順番を決めます。
ノンバンクなどで借入しない
「ノンバンク」とは、一言でいうと銀行以外の金融機関のことをいいます。
以下のような注意点が考えられるため、ノンバンクでは借入は行わないこととすることを推奨いたします。
1.高い利息率
ノンバンクや一部の消費者金融は、銀行よりも高い利息率を設定していることが一般的です。
短期間での返済を前提としているため、資金繰りの調整が難しくなると、高額な利息が積み重なるリスクがあります。
2.信用情報への影響
ノンバンクでの借入が多くなると、それが信用情報機関に記録され、将来的に銀行融資などの際に不利に働くことも考えられます。
3.返済のプレッシャー
返済の際の取り立てや催促が厳しい場合があります。
これにより、経営者や従業員の精神的な負担が増加する可能性があります。
融通手形の発行を検討
それ以外の方法として、融通手形の発行を検討するのも良いでしょう。
そもそも、融通手形とは、取引先との間で発行・受取が行われる手形のことをいいます。資金繰りの一時的な調整手段として利用されることもあります。
1.資金繰りの調整
一時的な資金不足の際、取引先に対して融通手形を発行し、先延ばしの支払いを行うことで、資金繰りの調整が可能となります。
2.信頼関係の必要性
融通手形の発行や受け入れは、取引先との信頼関係が非常に重要です。
頻繁に融通手形を発行すると、信用低下の原因となる可能性があるため、適切な使用が求められます。
会社の資金繰りが厳しい際は銀行に相談を検討
資金繰りが厳しくなると、多くの企業が一番最初に頼るのは、信頼できる銀行や金融機関です。
適切に銀行とコミュニケーションを取ることで、多くの支援やアドバイスを受けることができます。
ここでは、資金繰りの厳しい時に銀行に相談する際のポイントと具体的なアプローチを解説します。
返済スケジュールの変更を検討
銀行に相談する際には、返済スケジュールの変更を検討することも大切です。
1.返済プレッシャーの軽減
短期的な返済スケジュールが原因で資金繰りが圧迫されている場合、長期的なスケジュールに変更することで返済のプレッシャーを軽減することが可能です。
2.銀行との信頼関係
長期的な取引履歴や信頼関係が築かれていれば、返済スケジュールの変更に対して銀行も柔軟に対応してくれる可能性が高まります。
3.経営状況の開示
銀行に対して現在の経営状況や将来のビジョン、そして返済スケジュールの変更を求める具体的な理由を正確に伝えることで、理解を得やすくなります。
返済猶予の相談
一度付き合いのある銀行であれば、返済猶予の相談を試みてみることも重要です。
以下、抑えるべきポイントです。
1.返済猶予の意義
返済猶予は、一時的な返済の延期を意味します。
短期間の資金繰りの調整が必要な場合、銀行に返済猶予の相談をすることで一時的な息抜きが可能となります。
2.正確な情報提供
返済猶予の相談を行う際は、現在の資金繰りの状況や返済能力の見通しを明確に銀行に伝えることが重要です。
3.銀行のメリットを伝える
返済猶予により、企業の資金繰りが安定し、長期的な返済能力が向上することを強調することで、銀行も理解しやすくなります。
借入の一本化
借入先の一本化の検討もしてみましょう。以下のポイントがあります。
1.一本化のメリット
複数の銀行や金融機関からの借入れがある場合、それを一つの銀行に一本化することで、返済の管理がしやすくなるとともに、利息の負担も軽減される可能性があります。
2.銀行間の競争
現在の借入先の銀行に一本化を提案する際、他の銀行との競争を意識させることで、より有利な条件での一本化が実現することも考えられます。
3.交渉のポイント
借入の一本化を行う際は、現在の返済状況や将来の返済計画を具体的に提示し、銀行に安心感を持たせることが大切です。
会社の資金繰りが厳しいときにできる資金調達方法
資金繰りの難しさに直面した際、企業はさまざまな資金調達方法を検討する必要があります。
以下に主要な方法とその特徴を詳しく解説します。
1.銀行融資
銀行融資は、企業が資金を借りる最も一般的な方法の一つです。
利点:安定した資金供給源で、大手銀行からの融資は信用面でのメリットがあります。
注意点:金利、返済条件、担保条件などの詳細をしっかり確認し、長期的な返済計画を立てる必要があります。
2.公的融資
公的融資は、国や地方自治体が提供する融資制度です。
利点:低金利での融資が可能で、一定の条件下では無担保・無保証人での融資も受けられる場合があります。
注意点:応募要件や融資条件をしっかり確認し、必要な書類を整えることが必要です。
3.助成金・補助金
助成金・補助金は、国や自治体から企業活動をサポートするための資金提供です。
利点:返済の必要がないため、資金繰りの負担が増加しません。
注意点:適用条件や使用目的が厳格であるため、適用を確認し、適切に申請を行う必要があります。
4.ファクタリング
ファクタリングは、売掛金を第三者に売却し、即時に資金を調達する方法です。
利点:短期間での資金調達が可能。売掛金の回収リスクを軽減できます。
注意点:売却時には一定の手数料が発生するため、コストとのバランスを考慮する必要があります。
5.少人数私募債
少人数私募債は、一定数以下の投資家に向けて発行する社債です。
利点:銀行融資とは異なり、融資制約が緩やかで、資金調達の自由度が高い点です。
注意点:返済義務があるため、将来の会社のキャッシュフローを確実に見込む必要があります。
6.投資家からの投資
外部の投資家やベンチャーキャピタルから会社資金を調達する方法です。
利点:大量の資金を短期間で調達することが可能で、企業のネットワークや知見も活用できる場合があります。
注意点:投資家との契約内容や出資比率、経営権の関係などを明確にする必要があります。
7.資産の売却
不要な資産や事業部門を売却し、資金を調達する方法です。
利点:短期間での資金調達が可能で、経営リソースの集中も図れます。
注意点:資産の評価や売却後の経営戦略を検討する必要があります。
8.株式の発行
新たに株式を発行し、資金を調達する方法です。
利点:大量の資金を調達することが可能で、長期的な資金供給源として活用できます。
注意点:株主との関係や株式の価値、発行条件などを慎重に検討する必要があります。
9.経営環境変化対応資金の活用
経営環境が急激に変わった際に、一時的に利用できる資金です。
利点:短期間での資金調達が可能で、返済条件も比較的緩やかです。
注意点:使用目的や返済条件をしっかり確認する必要があります。
10.企業再建資金の活用
企業の再建や再生を目的とした資金です。
利点:経営の安定や成長を目指すための大量の資金を調達することが可能です。
注意点:再建計画の策定や実行、関連するステークホルダーとの調整が必要です。
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まとめ
資金繰りの厳しさは、多くの会社が直面する課題です。
まずは原因究明が重要。収益の問題、管理体制の不備、急激な売上の変動など、様々な要因が影響しています。
次に、資金調達です。
銀行融資、公的融資、助成金や補助金の活用、そして新しい方法としてのファクタリングや少人数私募債などの方法を選択肢として考慮しましょう。
また、投資家からの資金導入や資産の売却、経営環境の変化に対応する資金の活用も視野に入れるべきです。
そして、銀行との関係性も忘れてはならないです。
返済スケジュールの変更や一本化など、柔軟な対応を求めることも大切です。
最後に、経営全体の見直しと、経営計画の再構築が必要となります。資金繰りの厳しさを乗り越えていきましょう。
執筆者 M.S