2023/08/24
請求書

インボイス制度において領収書とレシートの扱いはどうなる?

インボイス制度に対応するために事業者の方は「適格請求書」を発行しなければいけません。ただ、その中で領収書やレシートは「適格請求書」として扱って良いのか疑問に感じる人もいると思います。

実は、領収書やレシートも簡易インボイスとして取り扱うことができます。本記事では、簡易インボイスの必要事項や、どのような業者が簡易請求書を発行できるのか紹介していきます。

■適格簡易請求書(簡易インボイス)を発行できる事業者

適格簡易請求書(簡易インボイス)を発行できる事業者は以下の通りです。

①小売業 
②飲食店業 
③写真業 
④旅行業 
⑤タクシー業 
⑥駐車場業(不特定かつ多数の者に対するものに限ります。)
⑦その他これらの事業に準ずる事業で不特定かつ多数の者に資産の譲渡等を行う事業

出典:国税庁インボイスQ&A 問 25 適格簡易請求書の交付ができる事業

これら不特定多数と取引関係にある事業者は適格簡易請求書の発行が可能であり、該当する事業者は請求書を受領する事業者の名称もしくは氏名が不要となります。また、「税率ごとに区分した消費税額等」、「適用税率」のいずれか一方の記載で良いです。

■領収書、レシートはインボイスとして扱うことができる

手書き領収書、レシートの場合も必要事項を満たすことで適格請求書(インボイス)、適格簡易請求書(簡易インボイス)扱いとすることができ、以下がそれぞれの書き方の違いになります。

領収書・レシート(適格請求書発行事業者の場合)
①適格請求書発行事業者の氏名
②登録番号
③取引年月日
④取引内容(軽減税率の対象品目である旨も記載)
⑤税率ごとに区分し合計した対価の金額
⑥税率ごとに区分した消費税額等又は適用税率
⑦書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称

領収書・レシート(適格簡易請求書発行事業者の場合)
①適格簡易請求書発行事業者の氏名
②登録番号
③取引年月日
④取引内容(軽減税率の対象品目である旨も記載)
⑤税率ごとに区分し合計した対価の金額
⑥税率ごとに区分した消費税額等又は適用税率

①~⑥の記載項目に関しては手書き領収書の記載項目と概ね共通しておりますが、簡易インボイスに対応したレシートの発行は適格簡易請求書発行事業者に限定されるため、請求書を受領する事業者の名称、氏名は不要となります。

■まとめ

適格簡易請求書を発行できる事業者は限定されますが、それらの事業者によって発行された領収書・レシートはインボイス、簡易インボイスどちらにも対応可能です。それぞれ必要事項の記載が異なるので、しっかりと確認していきましょう。

執筆者 B.M

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